■トラブル・シューティング <Q12> DATSUN FREEWAY ・・・・・ Parts 1 ・・・・・・ |
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<症状> ・・・ Z31(300ZX)のフロントガラス周辺に見られたサビの発生を修理・塗装 しました。 実状を検証して、原因の解析と対処法を検討してみましょう。 検体は北米仕様・50th Turbo・2シーター・5速車、です。 |
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<解説> ・・・
前期モデルのS130Z(280ZX)より、Frガラスモールや構造がやや進化 |
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写真1 :
画像は、カウルトップと呼ばれる、フロントガラスの下側の部分 です。 ワイパーのアームが有るパネルの名称です。 (作業のため、ボンネットは脱着してあります。) ワイパーのアームや、メッシュのダクト(外気の取り入れ)を外し ています。 その周辺に、サビが発生して、金属部分を腐食さ せているのが判ります。 しかも、カウルトップ内部(ワイパーのリンクアームが収納)まで もが、浸食されて腐食が進行していました。 (画像では、未だワイパーアームが付いています。) |
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写真2 : 作業上、フロントガラス・ボンネットと左右ヒンジ・ワイパーモー ター・リンクアームAssy・配線など、脱着しました。 ボンネット左右のヒンジの裏側も、こんな感じです。 腐食の進行は、ガン細胞が広がるように周囲に転移してしま います。 早期の発見、早期の治療が有効な対応と成ります。 |
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写真3 : それでは、腐食の酷い部位の検証して、切開・切除の手順を |
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写真4 : 切除した部位を取り除くと、内部のサビの進行状態がさら に目視確認できます。 新しい鉄板は、亜鉛メッキしたボンデ板を採用しています。 白っぽく写っているのは、亜鉛メッキのせいです。 部位により、0.6mmから0.8mmのボンデ板を使用いたしま す。 何度も形状を確認しながら、移植の手順を決めてい ます。 |
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写真5 : この開口した状態から、周辺に広がったサビをできる限り ベルトサンダーや、サンドペーパーなどで、除去します。 どこまで取り除けるかで、今後の再発を防ぎ、浸食を止め ることが出来るか、難しい選択をしなくては成りません。 |
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写真6 : 腐食していた車体の鉄板部に、米国製POR-15(銀色)を 塗布いたします。 数回に塗り分けることで、鉄板と同等な 強度も組成いたします。 画像では容易に進行しているようですが、洗浄や脱脂など 手間のかかる作業をしています。 また、この薬剤・POR-15は硬化に6時間以上かかり、数日 に分けて作業・施工をしています。 後半では、最初の骨格を接合(溶接)しています。 |
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写真8 : マスキングを施工してから、2液タイプのプライマーサフェーサー |
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