トラブル・シューティング <Q10>

 <症状> ・・・ S130ZやZ32などにも見られる、内張等の収縮・剥がれなどの修理
          を検証して、実際の修理を見てみましょう。

 <解説> ・・・ 総てのZ車に共通する経年の劣化で、内装材のビニール系の表面素材が
          収縮して剥離現象を起こしてしまう。 
          新品への交換が出来れば良いのですが、パーツの製廃など入手が困難な
          パーツは、修理いたしましょう。
          
          以前は海外(米国)の専門業者へ依頼していましたが、自社にて独自に専用
          工具など輸入して加工・修理が出来るようにいたしました。素材も輸入品です。

          


S130とZ31の天井材の修理 写真1 : S130ZのTバールーフの天井材です。
      ビロード状の表面素材が剥離して剥がれ落ちて来ました。
      Z31系でも同じ現象が起きています。
      
      Z32などでは、Tバールーフのロック部分に同じような拠れ
      や剥離が有りますね。

      剥がれた素材を剥がします。金属製の金具なども一度、
      取り外します。
S130とZ31の天井材の修理   S130とZ31の天井材の修理  S130とZ31の天井材の修理

S130とZ31の天井材の修理


写真2 : 剥離の原因となった、劣化したスポンジ素材を、全部剥離
       いたします。専用のエアーアクションでサンディングします。

       面倒な作業ですが、綺麗に再接着するための重要な下地
       作業です。
       本体のベースを傷めないように注意深く作業をいたします。


S130とZ31の天井材の修理


写真3 : リベットなどで固定されていたパーツも慎重に外します。



S130とZ31の天井材の修理 写真4 : 同じようなビロードの素材を準備して形状を合わせます。
       時には、ビニール素材のZ31なども有りますので、それに
       合わせた素材を同じように、合わせます。

       画像では、S130とZ31のTバー・天井材の修理を紹介
       しています。

S130とZ31の天井材の修理 S130とZ31の天井材の修理 S130とZ31の天井材の修理

S130とZ31の天井材の修理 写真5 : 画像は、専用の接着剤を特殊な専用ガンで塗布して
       います。
       接着の材料も専用の樹脂素材を使用しています。
       

写真6 : 一定時間を置いてから、貼り合わせをいたします。
       しわなど入らないように、やや張りながら作り込みをいたし
       ます。
       
       Z31の300ZRの4シーター車は、ビニール素材で修理を
       いたしました。
       S130は、北米仕様のターボ車でしたのでビロード素材を
       同じように、貼り合わせて周囲をカットしました。
S130とZ31の天井材の修理 S130とZ31の天井材の修理 S130とZ31の天井材の修理

S130とZ31の天井材の修理
写真7 : S130車の方の完成・取り付け画像です。
       完成しました。良く出来ました。

       画像でも良く接着が出来ているのが確認できます。
       その後、他のパーツを取り付けて完了しました。
       
300ZR 写真8 :Z31の完成画像です。(300ZR・レストア)
     その他のパーツ(内張)の修理レポートも機会を見て
     紹介したいと思います。


                         (平成21年3月記:Hiro)