■トラブル・シューティング <Q9> |
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<症状> ・・・ Z32のダッシュボード・前側のデフロスター出口付近の浮き上がりを、 修理とする補修要領を解説・公開いたしました。 |
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<解説> ・・・
Z32は経年の劣化で、表面の素材が収縮してしまい、前側が浮き上がって |
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写真1 :
ダッシュボードを上側から見た状況です。 この状態では、何も説明はいらないでしょう。 この車両は、91年の北米車です。走行は約10万kmで、 日本には10年ほど前に輸入されたようです。 状態は、最悪ですね。日本車でも同様の状態になっている 同じような車両が5〜6年前から、多く見受けられましたね。 まずは、デフロ部のフィニッシャーを外します。スティール製 のスプリングで固定してあります。 その後、浮いた部分の内側を掃除します。剥がれたスポンジ 状の素材を除去します。 |
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写真4 : 周囲をマスキングしたら、新聞紙やラップテープなどで再度 その全体を覆います。 これは、作業中に接着剤を周囲へ 落とした時の用心のためです。 ここに、エポキシ系の2液混合式の遅緩硬化型の接着剤 を流し込みます。 作業は車内側からとなるので、浮き上がりのポイントとなる 部分にテープで記しを付けます。 画像では、ウインドー ガラスにテープを貼り付けました。又は、鏡をウインドガラス の前に置いて、接着剤を流し込む部分を見ながら作業を しても良いでしょう。(以前したことが有りました) |
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写真5 : 画像は、接着剤をへら等で塗り込んだ直後の画像です。 硬化が進んでしまうので、作業は手早く行います。 10〜15分で完了してください。 写真6 :当社では、木片を利用して浮いたダッシュの上から押さえ 込んでいます。40cmほどの2本の木片を用意しました。 この木片を確実に押さえる為、ウインドーガラスを利用して くさび状にカットした、発砲スチロールを作り、これで押さえ るように、ガラスとの間へ入れました。 下記の画像では、同時期に行われた2台のZ32を採用 しています。 |
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写真7 : 硬化まで、約4〜5時間を要します。 その後、マスキングテープ等を剥がして接着を確認します。 画像の2台のZ32は、北米仕様と日本仕様の2台です。 赤い北米仕様は、平成21年3月5日に室内作業をしました。 青い色のダッシュは、日本仕様で同時期の平成21年3月7日 に、屋外で作業をしました。 |
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写真8 : 多く付いてしまった接着剤は、カッターなどで切削してください。 今回使用したエポキシの接着剤は、白くなったので黒色の マジックインクで黒く塗りました。 画像でも良く接着が出来ているのが確認できます。 その後、元のフニッシャーを取り付けて完了します。 |
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写真9 :完成画像です。 浮き上がりが見られません。 もう、数十台のこの修理をしてきましたが、再発はその後、見た ことが有りません。たぶん完璧な修理が出来たと思います。 再発予防の意味でも、ダッシュマットの併用を推奨いたします。 ダッシュマットページは、こちらに有りますのでどうぞご検討ください。 http://www.datsun-freeway.com/products/z32_dasy001.html (平成21年3月記:Hiro) |
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