修理車両・・・S30(240ZG)オリジナル車(7年前に当社にてフルレストア車)
破損内容・・・直進中、左側より飛び出し車両の側面に衝突。

(1)クランケ(対象車両)

(2)左右フェンダー、フードなど完全に破損。

(3)ラジエターコアサポート、左右フードレッジメンバーに大きなダメージがあるが、幸いにフレームはバンパー(Gノーズ)が破損したことなどにより力が吸収され、直接的なダメージを受けなかった。

(4)左右フェンダーが後方へ押されたため、左右ドアもリアフェンダーに当たっている。写真は左ドア後部がリアフェンダーの一部に接触したままとなっている。

(5)右フードレッジ前方が折れているのが良く判る。この写真のときは、フードレッジをポートパワー(10t修正機)にて引きながらの作業中に撮影した。

(6)エンジンルームの測定(アンダーフロアー、メンバーも測定)。 左右フードレッジが、下方へ右側10mm、左側30mm下がってしまっていた。また、ヘッド全体が右側へ20mmほど振っている。

(7)ダメージのひどい部分を切開。また、この時ラジエターコアサポートは在庫が無く(メーカーは生廃)、前回のレストア時に新品交換していたので、修理することとした。(節約?)

(8)1機で10tの能力を持つポートタワーにて引き出し作業中。

(9)破損のひどかったところは切断してボンデ板にてハンドメイド部品作り。

(10)型、形状を合わせる。プレスライン、水抜き溝など正確に再現する。

(11)防錆プライマー、メーカー同色カチオン色にて塗装し、色も再現する。この後、内部には防錆剤を圧送しておく。

(12)ウレタンサフェーサー、ウレタンピッチングコートなどの下地作り。

(13)カチオン色の電着再現。

(14)予算の関係で、エンジン/補器類を外さずにエンジンルーム内のウレタン塗装。

(15)左右フェンダー内側にピッチングコート(実写と同じ)を塗布し、カチオン色にて塗装。

(16)フェンダー内側に使用している当時のウレタンフォーム類も、この機会にすべて交換。

(17)車体の塗装。

(18)塗装完了

(19)完成写真。

(20)完成写真。

(21)各部の正しいクリアランスと仕上がりの完成度(精度)を見て欲しい。